

Mr.Friendly(営業担当):
博士、「生炊き桜田夫」とか「生炊き黄田夫」って名前の商品がありますけど…。“生炊き”って、どういう意味なんですか?
佃煮博士:
ふむ、良い質問じゃ。
まず、佃煮づくりの原点とも言える技法に、“生炊き製法”というものがある。
これは、水揚げされたばかりの魚を加熱処理せず、そのまま炊き上げる技法じゃ。素材の旨味が煮汁に溶け出し、それがまた素材に染み込む…まるで旨味の循環じゃよ。
ただし、これを実現するには、港のすぐそばで加工できる環境と魚の鮮度を保つスピード感が必要じゃ。さらに、小釜で少量ずつ炊くことで、魚を崩さず、ふんわりと仕上げる職人技も欠かせん。
代表的な製品としては、生炊きしらす佃煮や小女子佃煮などがあるんじゃ。
Mr.Friendly:
あれ、田夫って“生炊き製法”じゃないんですか?
ってことは、商品名の“生炊き”と“生炊き製法”は関係ない?
佃煮博士:
うむ、田夫の製造工程は、身ほぐし → ボイル → 異物選別 → 脱水 → 調味料加熱 → 炊き込み…という流れでいわゆる“生炊き製法”ではない。
ただ、使っている原料が加熱処理されていない“生の状態”から炊いておるので、“生炊き”という名前を付けたんじゃ。
Mr.Friendly:
なるほど…製法じゃなくて、素材の状態を表してるんですね。
佃煮博士:
そうじゃ。
“生炊き”という言葉には、素材への誠実さと、旨味を大切にする姿勢を込めておる。
桜田夫は春の華やぎを、黄田夫は素朴な旨味を。
どちらも、ふわっと炊き上げることで、素材の良さを引き出しておるのじゃ。
事務員のぼそっと:
…へぇー、“生から炊いている”ってことなんですね。
名前に込めたこだわり、ちゃんと意味があるんですねぇ。
