

Mr.Friendly(営業担当):
博士、現場の人たちが「次の桜は てんちゃく で ごうちゃく はその次だな」って話しているのを聞いたのでですが…。
事務員(ぼそっと):
また略語だ…。現場の人たち、本当に略すの好きよね。
佃煮博士:
おお、それは桜でんぶの話じゃな。
現場では桜でんぶのことを「桜」と呼ぶ人もおる。それと
「天着(てんちゃく)」というのは「天然着色(料)」、
「合着(ごうちゃく)」というのは「合成着色(料)」 の略じゃ。
事務員(ぼそっと):
いや、そのまんま略しただけなのに、初見では絶対わからないやつぅ…。
Mr.Friendly:
えっ、そんなにストレートな略語だったんですか。
佃煮博士:
うむ、現場というのは、長い言葉をいちいち言っておれんからのう。
略語はだいたい “そのまんま” じゃが、知らないとまず分からん。
ウチの会社では天然着色の桜でんぶも合成着色の桜でんぶも製造しておるから、天然着色の桜でんぶの在庫が少なくなったと聞いて、さっきのセリフが出たんじゃろな。
Mr.Friendly:
なるほど…!
あれ、そういえば「天着」と「合着」ってどう違うのですか?
佃煮博士:
ふむ、「天着」と「合着」の違いか。いい質問じゃ。
「天着」すなわち天然着色は、例えば紅麹やクチナシなど“自然の素材”から取れる色素を使っておる。自然由来で安心感はあるが、光や熱に弱くて色落ちしやすいのが難点じゃな。
一方、「合着」すなわち合成着色は化学的に作られた色素で、くっきり鮮やかで安定しており、長時間の陳列や加熱料理でも色が保ちやすい。
どちらにも利点があるし、どちらも国が安全性を確認して認可したものじゃ。基準を守って使えば、健康への影響は科学的に問題ないとされておる。
Mr.Friendly:
へぇ〜、桜でんぶって“ふわふわの甘いピンク”ってイメージしかなかったけど、裏ではそんな違いがあったんですね。
佃煮博士:
うむ。食品というのは、味だけでなく“見た目”も大事じゃ。
特にウチの桜でんぶは、鱈をふんだんに使った本格派で、ちらし寿司や祝いの席で使われることが多い。
色が鮮やかだと料理全体が華やかに見えるし、逆に色が弱いとどうしても印象がぼやけてしまう。
事務員(ぼそっと):
写真映えも、色が命ですもんね…。
Mr.Friendly:
なるほど…!
色って、ただ“ピンクならいい”ってわけじゃないんですね。
佃煮博士:
そうじゃ。
季節の演出や祝いの場では“彩り”が大事になる。
色は味覚だけでなく、気持ちにも働きかけるからのう。
天然でも合成でも、使い方次第で“福”を添えることができるんじゃよ。
事務員のぼそっと:
なんだか急に桜でんぶが奥深い食べ物に見えてきました。
もう“ピンクのふりかけ”なんて呼べませんね…。
