東京下町で昔ながらの直火炊き製法を守り続ける老舗の佃煮屋です。



8×5?


Mr.Friendly(営業担当)
博士、新しい運転手さんに先日教えてもらった「甲(こおり)」の話をしたんですが、出荷伝票の「3甲(さん・こおり)」の横に書いてある「8×5」について聞かれて、どう説明していいか詰まっちゃって…。

佃煮博士
ふむふむ。
まず最初に大事なのは「これは現場用の略記で、荷物のまとまりや積み方を示す符号です」と伝えることじゃな。こういう符号は会社ごと、現場ごとに微妙に違うから、「うちの現場ではこういう意味です」と添えてあげると親切じゃ。

Mr.Friendly
やっぱりローカルな話なんですね…。
それにしても「8×5」ですか…。
ただの掛け算とは思えないし、初見だと暗号みたいです。

佃煮博士
暗号と言えば暗号じゃが、慣れると便利なもんじゃよ。
さて、「3甲(さん・こおり)」はPPバンドで括られた“ひとまとまり”が3つあるという意味じゃ。
しかしの、これだけでは中身の量がわからん。
そこで登場するのが「8×5」じゃ。

最初の数字「」は「入り数(いりすう)」、つまり1箱に入っている商品数。
次の数字の「」は「合い数(あいすう)」、つまり5箱でひとまとめにしたという意味じゃ。

つまり、8パック入りの箱を5箱で一括りにして、それが3つあるということじゃ。
1甲(ひと・こおり)の商品数は
「8パック入り × 5箱 = 40パック」。
3甲(さん・こおり)なら
「40パック × 3甲=120パック」。
全部で120パックの出荷となる計算じゃ。

Mr.Friendly
おお…!急にスッキリしました。
これなら商品数がわかりますね。

佃煮博士
うむ。そしての、こうした「入り数(いりすう)× 合い数(あいすう)」の表記は、現場の作業効率を上げるための知恵でもあるんじゃ。
伝票を見ただけで「この荷物は何個入りか」がすぐにわかる。
数え直す手間が省けるし、荷姿のイメージも共有できるから便利なんじゃよ。

それに出荷伝票だけではないぞ。
発注書に「8×53甲」とあれば、120パック必要じゃから、在庫の確認や製造時の原料・資材・ラベルの必要数もすぐに把握できるんじゃ。

つまり、数字を見た瞬間に「どう動くか」が決まる。
これが“共通言語”としての力じゃな。

Mr.Friendly
なるほど…!
ただの数量じゃなくて、現場の段取りや準備まで決まるんですね。

佃煮博士
そうじゃそうじゃ。
新しい人には「数字=数量」だけでなく「数字=動き方」と教えてやると理解が一気に深まる。暗号のように見えて、実は現場の知恵が詰まった便利な仕組みなんじゃよ。

Mr.Friendly
博士、さすがです…。
次に説明するときは、そこまで含めて伝えてみます!

佃煮博士
うむうむ。
現場の知恵は、こうして少しずつ受け継がれていくもんじゃ。
また何かあれば、いつでも聞くとよいぞ。

事務員のぼそっと
なるほど…。新人の頃、8×5って聞いたときは算数の問題かと思いましたけど、数字を見ただけで準備や段取りが決まるなら確かに効率的ですね。

有限会社協立


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